日本人初のサイ・ヤング賞は誰の手に?日本人投手の悲願達成に最も近い選手を紹介!

日本人初 サイ・ヤング賞

メジャーリーグ(MLB)で最も権威ある投手の賞「サイ・ヤング賞」。

1956年の創設以来、日本人選手による受賞はまだありません。

しかし、2025年シーズンは日本人投手たちにとって大きなチャンスの年となりそうです。

ロサンゼルス・ドジャースには大谷翔平選手、山本由伸選手、佐々木朗希選手という3人の日本人投手が在籍。

さらにシカゴ・カブスの今永昇太選手が前シーズンにサイ・ヤング賞投票で5位に入るなど、日本人投手たちの活躍が目覚ましいものとなっています。

果たして、2025年シーズン、ついに日本人初のサイ・ヤング賞は誰の手に輝くのでしょうか?

本記事では、サイ・ヤング賞の概要から各候補者の可能性まで、詳しく解説していきます。

サイ・ヤング賞とは?

メジャーリーグを代表する投手賞であるサイ・ヤング賞。その歴史と意義、そして日本人投手たちの挑戦の軌跡を見ていきましょう。

サイ・ヤング賞の概要と歴史

サイ・ヤング画像引用元:Wikipedia

1956年に創設されたサイ・ヤング賞は、MLB史上最多の511勝を記録した伝説的投手サイ・ヤング氏の名を冠した賞です。

当初は両リーグから1名のみの選出でしたが、1967年からはアメリカンリーグとナショナルリーグそれぞれ1名ずつが選出されるようになりました。

全米野球記者協会(BBWAA)に所属する60名の記者による投票で決定され、1位から5位までの順位に応じて点数が付与されます。

最高得点を獲得した投手に贈られる、まさに投手にとって最高の栄誉と言えるでしょう。

過去10年間の受賞者

リーグ 選手名 チーム 主な成績
2024 AL タリク・スクーバル タイガース ※成績記録なし
NL クリス・セール ブレーブス ※成績記録なし
2023 AL ゲリット・コール ヤンキース 15勝4敗、防御率2.63、222奪三振
NL ブレイク・スネル パドレス 14勝9敗、防御率2.25、234奪三振
2022 AL ジャスティン・バーランダー アストロズ 防御率1.75、WHIP 0.829
NL サンディ・アルカンタラ マーリンズ 防御率2.28、228イニング、6完投
2021 AL ロビー・レイ ブルージェイズ 防御率2.84、248奪三振
NL コービン・バーンズ ブリュワーズ 11勝5敗、防御率2.43、234奪三振
2020 AL シェーン・ビーバー インディアンス 8勝1敗、防御率1.63、122奪三振
NL トレバー・バウアー レッズ 防御率1.73、WHIP 0.79
2019 AL ジャスティン・バーランダー アストロズ 21勝6敗、防御率2.58、300奪三振
NL ジェイコブ・デグロム メッツ 11勝8敗、防御率2.43、255奪三振
2018 AL ブレイク・スネル レイズ 21勝5敗、防御率1.89、221奪三振
NL ジェイコブ・デグロム メッツ 10勝9敗、防御率1.70、269奪三振
2017 AL コーリー・クルーバー インディアンス 18勝4敗、防御率2.25、265奪三振
NL マックス・シャーザー ナショナルズ 16勝6敗、防御率2.51、268奪三振
2016 AL リック・ポーセロ レッドソックス 22勝4敗、防御率3.15、189奪三振
NL マックス・シャーザー ナショナルズ 20勝7敗、防御率2.51、284奪三振
2015 AL ダラス・カイケル アストロズ 20勝8敗、防御率2.48、216奪三振
NL ジェイク・アリエタ カブス 22勝6敗、防御率1.77、236奪三振
※ AL:アメリカンリーグ、NL:ナショナルリーグ
※ 2020年は新型コロナウイルスの影響による短縮シーズン

こうして過去10年間のサイ・ヤング賞受賞者を見ると、受賞に必要な成績の目安が見えてきますね。

特に注目すべき点は、ジェイコブ・デグロム選手(2018-2019年)やマックス・シャーザー選手(2016-2017年)の連続受賞です。

また、ジャスティン・バーランダー選手が39歳で受賞を果たすなど、年齢に関係なく実力で評価される点も印象的です。

受賞者たちの成績を分析すると、概ね防御率2.50以下、200奪三振以上という高いレベルが求められることが分かります。

さらに、2018年のデグロム選手(10勝9敗)のように、必ずしも勝利数だけでなく、投手としての総合的な実力が評価される傾向にあります。

これらの数字は、日本人投手たちが目指すべき一つの指標となるでしょう。

2025年シーズン、ついに日本人初のサイ・ヤング賞受賞者が誕生するのか、注目が集まります。

日本人選手のサイ・ヤング賞への挑戦の歴史

野茂英雄画像引用元:full-Count

1995年、野茂英雄選手のメジャーリーグデビューから日本人投手のサイ・ヤング賞への挑戦が始まりました。

野茂英雄選手は初年度から4位に入り、日本人投手の実力を世界に示しました。

2013年には、ダルビッシュ有選手が2位、岩隈久志選手が3位という快挙を達成。

さらに2020年には、ダルビッシュ選手と前田健太選手がそれぞれのリーグで2位に入るなど、着実に受賞への道のりを切り開いてきました。

過去の日本人選手の順位と得点

日本人投手たちのサイ・ヤング賞への挑戦は、着実に実を結びつつあります。これまでの最高成績を一覧で見てみましょう。

選手名 チーム リーグ 順位 得点 主な成績
2024 今永昇太 カブス NL 5位 15勝3敗、防御率2.91
2024 菊池雄星 アストロズ AL 9位 1 11勝10敗、防御率3.75
2022 大谷翔平 エンゼルス AL 4位 82 15勝9敗、防御率2.33
2020 ダルビッシュ有 カブス NL 2位 123 8勝3敗、防御率2.01
2020 前田健太 ツインズ AL 2位 92 6勝1敗、防御率2.70
2016 田中将大 ヤンキース AL 7位 6 14勝4敗、防御率3.07
2013 ダルビッシュ有 レンジャーズ AL 2位 93 13勝9敗、防御率2.83、277奪三振
2013 岩隈久志 マリナーズ AL 3位 73 14勝6敗、防御率2.66
2013 上原浩治 レッドソックス AL 7位 10 4勝1敗、21セーブ、防御率1.09
1995 野茂英雄 ドジャース NL 4位 19 13勝6敗、防御率2.54、236奪三振
※ AL:アメリカンリーグ、NL:ナショナルリーグ
※ 2020年は新型コロナウイルスの影響による短縮シーズン

これまでの日本人投手の最高順位は2位で、ダルビッシュ有選手(2013年、2020年)と前田健太選手(2020年)が達成しています。

特に2020年は、ダルビッシュ有選手と前田健太選手が同時に2位に入るという快挙を成し遂げました。

2013年は日本人投手にとって特別な年となり、ダルビッシュ選手の2位、岩隈久志選手の3位という素晴らしい結果を残しています。

また、1995年には野茂英雄選手が日本人初となる4位入賞を果たし、メジャーリーグでの日本人投手の活躍の先駆けとなりました。

直近では2024年に今永昇太選手が5位に入賞。

日本人投手として野茂選手以来となるトップ5入りを果たし、着実に受賞への階段を上っています。

【2025年】日本人初のサイ・ヤング賞の候補者

2025年シーズン、複数の日本人投手たちがサイ・ヤング賞争いに絡む可能性を秘めています。

メジャーリーグ史上初の日本人受賞者は誰になるのでしょうか?

主要な候補者を見ていきましょう。

ダルビッシュ有

ダルビッシュ有画像引用元:Wikipedia

サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有選手は、39歳となる2025年シーズンを迎えます。

過去に2度のサイ・ヤング賞2位という実績を持つベテラン投手です。

豊富な経験と多彩な球種を武器に、今シーズンも安定した投球が期待されます。

ただし、年齢的な面や怪我のリスクを考慮すると、フルシーズンを通じての活躍が鍵となるでしょう。

個人的には、ベテランの意地を見せてくれることを期待しています。

今永昇太

今永昇太画像引用元:full-Count

シカゴ・カブスの今永昇太選手は、2024年に15勝3敗、防御率2.91という素晴らしい成績を残し、サイ・ヤング賞投票5位入賞を果たしました。

メジャー2年目となる2025年シーズンは、さらなる飛躍が期待されます。

今永昇太選手自身が課題として挙げている被本塁打の削減と奪三振数の増加が実現できれば、受賞の可能性は十分にあると言えるでしょう。

カブスの期待も高く、チームの柱として活躍が期待されます。

山本由伸

山本由伸画像引用元:Sportiva

ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸選手は、メジャー2年目のシーズンを迎えます。

2024年は7勝2敗、防御率3.00と、投球時にはエース級の実力を見せました。

特に注目すべき点は、スプリットフィンガーの効果的な使用です。

19.4%のスイングミス率、44.1%のチェイス率を記録し、メジャーの打者たちを翻弄しました。

ただし、チームの6人ローテーション採用により、投球回数が制限される可能性があることが懸念材料です。

その他

大谷翔平選手は5月頃に投手復帰が見込まれており、二刀流での活躍が期待されます。

佐々木朗希選手は待望のメジャーデビューを果たし、ファングラフスの予想では24試合10勝6敗、防御率3.30という成績が期待されています。

菊池雄星選手や千賀滉大選手なども、経験を活かした安定した投球で上位進出を狙える実力の持ち主です。

まさに、日本人投手の黄金期と呼べる2025年シーズンとなりそうです。

サイ・ヤング賞獲得のための条件とは

受賞への道のりは決して簡単ではありません。

客観的な数字はもちろん、記者たちの主観的な評価も重要となります。

具体的にどのような条件が求められるのでしょうか。

まず、防御率とWHIP(投球回あたりの与四死球数と被安打数の合計)がリーグ1位か2位レベルであることが重要です。

防御率は2.50以下、WHIPは1.00前後が一つの目安となります。

勝利数は15勝以上、できれば20勝に近づくことが望ましく、奪三振数は200以上を目指したいところです。

投球回数も重要な要素で、180イニング以上、できれば200イニング到達が高評価につながります。

WAR(選手の貢献度を表す総合指標)は6.0以上が目安とされ、完投や完封、ノーヒットノーランなどの印象的な投球も評価の対象となります。

チームの順位は直接的な選考基準ではありませんが、間接的に影響を与える可能性があります。

個人としての素晴らしい成績に加えて、チームの勝利にも貢献できるかが重要なポイントとなるでしょう。

まとめ

2025年シーズン、日本人投手たちのサイ・ヤング賞獲得への期待が高まっています。最後に簡単にポイントをまとめてみたいと思います。

  • サイ・ヤング賞は1956年創設のMLB最高峰の投手賞
  • 日本人選手は過去に2位が最高順位(ダルビッシュ有選手、前田健太選手)
  • 2025年は複数の日本人投手が受賞争いに絡む可能性
  • 今永昇太選手は2024年の活躍を経て、有力候補の一人に
  • 山本由伸選手は卓越した投球技術で勝負
  • 大谷翔平選手、佐々木朗希選手ら新たな戦力も加入

これまで日本人投手たちは、着実にサイ・ヤング賞への道を切り開いてきました。

2025年シーズンは、まさに日本人初受賞への期待が最も高まる年となりそうです。

複数の実力者が揃い、それぞれが異なる強みを持っているのも心強いポイントです。

怪我なく、シーズンを通じて実力を発揮できれば、ついに日本人初のサイ・ヤング賞受賞という歴史的快挙が達成される可能性も十分にあるでしょう。

個人的には、これだけの日本人投手が活躍する姿を見られることに、野球ファンとしての喜びを感じずにはいられません。

2025年シーズン、彼らの投球に注目が集まることは間違いありません。

日本人初のサイ・ヤング賞受賞という夢の実現に向けて、新たな歴史が始まろうとしています。