北海道日本ハムファイターズの達孝太選手といえば、194cmの長身から繰り出される力強いピッチングと整った容姿で注目を集める若手投手です。
しかし、彼が最も話題となるのは「ビッグマウス」と称される発言の数々でしょう。
メジャーリーグでのサイ・ヤング賞獲得を公言し、時には周囲を驚かせる強気な発言を繰り返す達孝太選手。
一見すると傲慢に見える彼の発言ですが、実はその背景には野球に対する深い愛情と圧倒的な向上心が隠されています。
新庄剛志監督も認めるこの「ビッグマウス」な性格は、現在では彼の最大の魅力として多くのファンに愛されているのです。
今回は、達孝太選手のビッグマウスと呼ばれる発言の真意と、それが示す彼の野球への姿勢について詳しく解説していきます。
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達孝太選手がビッグマウスと言われる理由

画像引用元:道新スポーツ
達孝太選手が「ビッグマウス」と呼ばれるようになったのは、彼の率直で野心的な発言にあります。
しかし、これは単なる大口ではなく、高い目標設定と強い意志の表れなのです。
ドラフト時の発言
達孝太選手の「ビッグマウス」として最も注目を集めたのが、2021年のドラフト指名時の発言でした。
参考にしている選手について質問された際、多くの人が期待していた「大谷翔平選手」ではなく、「ダルビッシュ有選手」と答えたのです。
この発言は当時大きな話題となりました。
大谷翔平選手がメジャーで二刀流として活躍し、日本中が注目している中での発言だったからです。
しかし、達孝太選手にとっては自然な回答だったのでしょう。
彼の中では明確なビジョンがあり、それに基づいた発言だったと考えられます。
メジャー志向の強さ
達孝太選手のビッグマウスぶりは、その強烈なメジャー志向からも見て取れます。
高校時代から一貫して「メジャーリーグでサイ・ヤング賞を獲得する」という壮大な目標を掲げているのです。
さらに驚くべきは、日本のプロ野球について「見ていません」ときっぱりと発言したことです。
この発言は多くの人を驚かせましたが、彼の中では筋の通った考えなのでしょう。
最初からメジャーリーグを見据えているからこそ、日本のプロ野球よりもMLBに注目しているのです。
達孝太選手の強気な発言の背景は?
画像引用元:full-Count
達孝太選手の「ビッグマウス」な発言には、いくつかの明確な背景があります。
これらを理解することで、彼の発言の真意が見えてくるでしょう。
まず挙げられるのが、彼の徹底した「野球オタク」ぶりです。
達孝太選手は自他共に認める野球オタクで、練習時間外もメジャーリーガーの投球動画を分析したり、解剖学や栄養学の専門書を読み込んだりしています。
この探求心の深さが、彼の自信の源となっているのです。
また、達孝太選手は自己投資を惜しまない姿勢も持っています。
数百万円のハイスピードカメラや約40万円の自律神経測定器、ピラティスマシンなどを自費で購入し、トレーニングの効率化と自己分析に活用しているのです。
これだけの投資をしているからこそ、自分の成長に確信を持てるのでしょう。
さらに、達孝太選手の「マイペース」な性格も大きく影響しています。
「周りは気にならない」「周りに流されない」という信念を持つ彼にとって、他人の評価よりも自分の目標が重要なのです。
このブレない軸があるからこそ、批判を恐れずに本音を語れるのでしょう。
実際の能力面でも、達孝太選手の自信には根拠があります。
194cmの長身から投げ下ろす最速153km/hの直球は、確実に武器となるレベルです。
高校時代には投球動作分析によって「165km/hを投げるポテンシャルがある」と評価されたこともあり、その潜在能力は非常に高いのです。
新庄監督は達孝太選手のビッグマウスをどう思っている?
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新庄剛志監督は、達孝太選手の「ビッグマウス」について非常にポジティブな評価をしています。
むしろ、その個性を積極的に推奨しているほどです。
2025年7月の試合後、新庄監督は達孝太選手の完投勝利について「この完投では…たぶん本人は言いますよ。『完封じゃなくて悔しい』って。(ビッグ)マウス…(今日は)なんて言うかな。意外と楽しくて」とコメントしました。
この発言からは、監督が達孝太選手の性格を深く理解し、それを楽しんでいることが伝わってきます。
さらに興味深いのは、新庄監督がオールスター出場に向けて達孝太選手にアドバイスした内容です。
「オールスターで抑えて『もっと野手に打ってほしかった』って言えよ」と、むしろビッグマウスな発言を促しているのです。
これは監督が、達孝太選手の強気な発言をチームの魅力として捉えていることを示しています。
新庄監督はまた、達孝太選手を「度胸あるでしょ。(ビッグ)マウス!」と表現し、その度胸を高く評価しています。
単なる大口ではなく、強い精神力の表れとして捉えているのです。
一方で、新庄監督は適切な指導も忘れていません。
「次のトーク作戦では、結構ビッグマウスやからね。その辺はまだ早い、ちょっと抑えといて」と、状況に応じた発言の調整も指導しています。
これは、達孝太選手の個性を活かしながら、プロとしての成長をサポートする姿勢の表れでしょう。
達孝太選手のビッグマウスの魅力とは?
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達孝太選手の「ビッグマウス」は、現在では多くの人に魅力として受け入れられています。
その理由はいくつかあります。
まず、発言の内容が理路整然としていることです。
スポーツジャーナリストの分析でも「決して現在のコメントも『ビッグマウス』などと言われる類のものではない」とされ、「理路整然と語っていた」その論理性が評価されています。
単なる感情的な発言ではなく、しっかりとした考えに基づいているのです。
また、達孝太選手の「ビッグマウス」は実力に裏打ちされています。
2025年シーズンの目覚ましい活躍により、ファンも彼の発言が単なる大口ではないことを理解し始めました。
デビューから6連勝という記録は、その最たる例でしょう。
メディアにとっても、達孝太選手の発言は魅力的なコンテンツとなっています。
「ルックスの良さに加え、時に『ビッグマウス』と評されることもある試合後のコメントもメディアにとっては魅力的だ」という評価からも、その価値が理解できます。
さらに、達孝太選手の「ビッグマウス」は自然な個性として受け止められています。
「メディアに言わされてる訳でないビッグマウス」という表現が示すように、作られたものではなく、彼本来の性格から出てくる発言なのです。
完投勝利後の「9イニング投げて三振8個しか取れてないのでそこはあまり納得はできないですね」という発言も、高い向上心の表れとして好意的に受け取られています。
これは単なる不満ではなく、常により高いレベルを目指す姿勢の表れなのです。
個人的には、達孝太選手のこの姿勢は非常に好感が持てます。
若い選手が大きな目標を掲げ、それに向かって真摯に取り組む姿は、見ている側にも勇気を与えてくれるからです。
まとめ
達孝太選手の「ビッグマウス」について、その真意と魅力を詳しく見てきました。最後に簡単にポイントをまとめたいと思います。
- ドラフト時のダルビッシュ有選手への言及とメジャー志向の強さが話題の発端
- 野球オタクとしての探求心と高額な自己投資が自信の根拠
- マイペースな性格により、周囲の評価に左右されない発言が可能
- 新庄監督が積極的に推奨し、チームの魅力として活用
- メディアにとって価値のあるコンテンツとして評価
- 実力に裏打ちされた発言として、ファンからも支持を獲得
達孝太選手の「ビッグマウス」は、決して傲慢さや軽率さから生まれるものではありません。
野球に対する深い愛情と、メジャーリーグでサイ・ヤング賞獲得という明確な目標に向かう強い意志の表れなのです。
現在21歳という若さでありながら、これだけ明確なビジョンを持ち、それに向かって努力を続ける姿勢は本当に素晴らしいと思います。
新庄監督をはじめとする周囲の理解とサポートもあり、達孝太選手の「ビッグマウス」は今や彼の最大の魅力として多くの人に愛されています。
今後も達孝太選手がどのような発言をし、それをどう実現していくのか注目していきたいところです。
メジャーリーグでのサイ・ヤング賞獲得という壮大な夢が現実となる日が来るかもしれません。
その時は、彼の「ビッグマウス」が実は正確な予言だったということになるでしょう。