「ロマン砲」の異名を持つ砂川リチャード選手が、2025年5月に福岡ソフトバンクホークスから読売ジャイアンツへトレード移籍するというビッグニュースが飛び込んできました。
長距離砲として高いポテンシャルを秘めながらも、一軍での出場機会に恵まれなかった砂川リチャード選手にとって、この移籍は大きな転機となるでしょう。
砂川リチャード選手は二軍(ウエスタン・リーグ)では5年連続で本塁打王、3年連続で打点王を獲得するなど、圧倒的な成績を残してきました。
特に2022年には29本塁打を記録し、ウエスタン・リーグのシーズン最多本塁打記録を樹立しています。
そんな砂川リチャード選手の2025年シーズンの年俸は1000万円。この金額は2024年オフの契約更改で、当時所属していた福岡ソフトバンクホークスと2度にわたる交渉の末、現状維持で合意したものです。
今回は、砂川リチャード選手の年俸や契約内容、読売ジャイアンツへのトレード移籍による影響などについて詳しく掘り下げていきたいと思います。
新天地での活躍が期待される砂川リチャード選手の今後に注目です!
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【2025年】砂川リチャードの年俸は1000万円
画像引用元:パ・リーグcom
砂川リチャード選手の2025年シーズンの年俸は1000万円です。
この金額は、2024年12月6日に行われた福岡ソフトバンクホークスとの2度目の契約更改交渉において、現状維持で合意したものです。
砂川リチャード選手の契約更改交渉は、実は一筋縄ではいきませんでした。
11月22日の1回目の交渉では、約70分という長時間に及ぶ話し合いの末に保留となっています。
その際、砂川リチャード選手は「球団からいただいた評価と期待に対して、ハンコを押す覚悟が決まらなかった」とコメントしていました。
注目すべきは、この1回目の交渉において砂川リチャード選手が金銭面ではなく、出場機会について球団とさらに話し合いたいという意向を示したことです。
一部報道では、移籍を志願した可能性も伝えられましたが、球団側は「戦力として見ているから、それはできない」と放出を否定していたようです。
結局、2回目の交渉でも1時間20分ほどに及ぶ話し合いが行われ、砂川リチャード選手は「今回は全部良い感じで話せたし、納得できたので覚悟を決めて印鑑を押せました」と語り、現状維持の1000万円でサインしました。
「覚悟を持って印鑑を押した。もう後戻りできない。全力でやる覚悟はできた」という彼の言葉からは、新シーズンへの強い決意が感じられますね。
砂川リチャード選手のこの交渉姿勢からは、単に年俸額にこだわるのではなく、選手としての成長や活躍の場を重視する真摯な姿勢が伝わってきて好感が持てます。
二軍では圧倒的な成績を残しながらも、一軍での出場機会に恵まれなかった彼の葛藤が見て取れるようです。
砂川リチャードの契約内容は?
画像引用元:日刊スポーツ
砂川リチャード選手のプロ野球人生は、2017年に育成ドラフト3位で福岡ソフトバンクホークスに入団したところから始まりました。
ここでは、彼の契約形態や経歴について詳しく見ていきたいと思います。
契約形態の変遷
砂川リチャード選手は育成選手としてプロ野球の世界に足を踏み入れました。
入団時の支度金は300万円、年俸は360万円(いずれも推定)と報じられています。
この時の背番号は127番でした。
プロ入り3年目となる2020年3月、彼は支配下選手契約を締結。
これにより背番号も52番に変更されました。
具体的な契約年数(単年契約か複数年契約かなど)に関する詳細な情報は公開されていませんが、日本のプロ野球においては、主力選手やFA権を取得した選手などを除き、多くの選手が1年契約を結ぶのが通例です。
砂川リチャード選手も同様に、毎年の契約更改で次シーズンの契約を更新していると考えられます。
読売ジャイアンツへのトレード
そして2025年5月12日、砂川リチャード選手は福岡ソフトバンクホークスから読売ジャイアンツへと移籍することになりました。
このトレードは、読売ジャイアンツの秋広優人選手と大江竜聖投手の2選手と、砂川リチャード選手1人の2対1の交換トレードという形で実現しました。
移籍後も、砂川リチャード選手の背番号はソフトバンク時代と同じ52番となっています。
砂川リチャード選手自身は、このトレードについて「話を聞いた時には驚きましたが、少し落ち着いてくると、これまで見守ってくれたホークスの皆さんへの感謝がどんどん湧いてきました」とコメント。
特に「王会長や小久保監督、山川さんには期待をかけてもらい、何度もありがたい言葉や指導を受けました」と述べ、「それに応えられないままなのが心残りですが、これからジャイアンツで成長する姿を見せて恩返しをしたいと思っています」と新天地での活躍を誓っています。
王貞治球団会長は「君にとっては大きなチャンスだから頑張ってきなさい」と電話で伝え、小久保裕紀監督も「俺もジャイアンツでOBだから、また後輩になるな。チャンスだから頑張れ」と声をかけたとされています。
読売ジャイアンツへの移籍は、砂川リチャード選手のキャリアにとって大きな転機となることでしょう。
新たな環境で、彼のポテンシャルがどのように開花するのか、非常に楽しみですね。
巨人トレードによる年俸への影響は?
画像引用元:CoCoKARA
2025年5月12日に福岡ソフトバンクホークスから読売ジャイアンツへのトレードが発表されましたが、この移籍に伴い砂川リチャード選手の年俸額が変更されたという報道はありません。
移籍後も推定年俸1000万円のままと考えられます。
シーズン途中のトレードにおける年俸の扱い
プロ野球においてシーズン途中に選手がトレードされた場合、その年の年俸はどのように扱われるのでしょうか?
一般的には、移籍日を基準として、それまでの分を旧球団が、それ以降の分を新球団が負担する形(日割り計算など)が取られることが多いです。
ただし、これはあくまで球団間の支払い分担であり、選手が受け取る年俸総額がトレードによって即座に増減するわけではありません。
具体的な支払い方法は、両球団の合意によって決定されます。
今回のトレードの特徴と背景
今回のトレードには、いくつかの興味深いポイントがあります。
まず、このトレードは「格差トレード」と呼ばれる、年俸に大きな差がある選手同士の交換という側面があります。
秋広優人選手(推定2450万円)と大江竜聖投手(推定2450万円)の合計4900万円に対し、砂川リチャード選手は1000万円と差があります。
しかし、トレードは年俸だけでなく、選手の将来性、チーム戦略、補強ポイントなど、様々な要素を総合的に判断して行われます。
読売ジャイアンツにとっては、主砲である岡本和真選手が負傷で長期離脱中というチーム事情もあり、長打力のある右打者が補強ポイントとなっていました。
巨人軍の吉村禎章編成本部長は、砂川リチャード選手の魅力について「パワーと長打力。随分前からリストアップしていた」とコメントしており、彼のポテンシャルを高く評価していることがうかがえます。
今後の年俸への影響
読売ジャイアンツへのトレードが2025年シーズンの砂川リチャード選手の年俸額を直接変更するものではありませんが、今後の年俸は、移籍後の成績や貢献度によって、シーズンオフの契約更改で新たに評価されることになります。
新しい環境で「ロマン砲」としてのポテンシャルを開花させることができれば、大幅な年俸アップも期待できるでしょう。
実際に、移籍後の5月19日現在で5試合に出場し、打率.200、2本塁打、4打点を記録していると報じられており、早くも結果を出し始めています。
砂川リチャード選手の長打力は本物だと思いますし、適切な指導と出場機会を得られれば、読売ジャイアンツの主力選手として活躍する可能性は十分にあるのではないでしょうか。
メディア露出も多い巨人での活躍は、彼の評価と年俸にも大きなプラス要素となるでしょう。
砂川リチャードの年俸推移
砂川リチャード選手の年度別推定年俸の推移を見ていくと、彼のプロ野球キャリアの軌跡が見えてきます。
年度 | 推定年俸 | 年齢 | 球団 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2018 | 360万円 | 19歳 | 福岡ソフトバンクホークス | 育成ドラフト3位で入団 |
2019 | 300万円 | 20歳 | 福岡ソフトバンクホークス | |
2020 | 300or600万円 | 21歳 | 福岡ソフトバンクホークス | 3月に支配下登録 |
2021 | 660万円 | 22歳 | 福岡ソフトバンクホークス | |
2022 | 1160万円 | 23歳 | 福岡ソフトバンクホークス | 自己最高年俸 |
2023 | 1000万円 | 24歳 | 福岡ソフトバンクホークス | |
2024 | 1000万円 | 25歳 | 福岡ソフトバンクホークス | |
2025 | 1000万円 | 26歳 | 福岡ソフトバンクホークス/読売ジャイアンツ | シーズン途中にトレード移籍 |
※2020年と2021年の年俸および差額については、情報源により差異があるようです。
各年の成績と活躍
砂川リチャード選手の各年の主な成績と活躍を振り返ってみましょう。
2018年(19歳)三軍戦36試合に出場し、打率.159、1本塁打、12打点を記録しました。プロ1年目は結果を残すことに苦労したようです。
2019年(20歳) この年は二軍でも8試合の出場にとどまりましたが、三軍では94試合に出場し、打率.279、11本塁打、54打点、5盗塁と結果を残しました。オフにはアジアウインターベースボールリーグにNPB RED選抜として参加し、17試合で打率.299、3本塁打(リーグ1位タイ)、17打点(リーグ2位)の好成績を収め、その才能の片鱗を見せました。
2020年(21歳) 3月に支配下選手契約を締結し、背番号が127から52に変更。ウエスタン・リーグでは72試合に出場し、打率.229、12本塁打、47打点を記録し、本塁打王のタイトルを獲得しました。これが彼の長打力が注目され始めるきっかけとなりました。
2021年(22歳)この年、砂川リチャード選手は一軍デビューを果たし、34試合に出場。打率.181、7本塁打、20打点を記録しました。特に9月5日のオリックス戦ではプロ初本塁打を満塁ホームランで飾り、さらに同試合で2本目の本塁打も放つなど、6打点を挙げる印象的な活躍を見せました。ウエスタン・リーグでも76試合に出場し、打率.226、12本塁打、49打点を記録し、2年連続の本塁打王となりました。
2022年(23歳)一軍では23試合の出場で、打率.159、3本塁打、5打点にとどまりましたが、7月12日と13日のオリックス戦では2試合連続で本塁打を放つなど、長打力を発揮する場面もありました。ウエスタン・リーグでは93試合に出場し、打率.232、29本塁打、84打点を記録。3年連続の本塁打王と打点王の二冠に輝き、29本塁打はウエスタン・リーグのシーズン最多本塁打記録となる大活躍でした。この年の年俸1160万円は、現在のところ自己最高額となっています。
2023年(24歳) 一軍では22試合に出場し、打率.115、0本塁打、1打点と苦戦しましたが、ウエスタン・リーグでは72試合に出場し、打率.225、19本塁打、56打点を記録。4年連続の本塁打王と2年連続の打点王を獲得しました。
2024年(25歳)一軍では15試合の出場で打率.226、0本塁打、1打点でした。ウエスタン・リーグでは、5年連続の本塁打王と3年連続の打点王を獲得する活躍を見せました。
2025年(26歳) シーズン開幕は福岡ソフトバンクホークスで迎え、6試合に出場し打率.091、0本塁打、0打点と結果が出ませんでした。5月12日に読売ジャイアンツへ移籍し、5月19日現在で5試合に出場し、打率.200、2本塁打、4打点と、新天地での活躍の兆しを見せています。
砂川リチャード選手の年俸推移を見ると、二軍での圧倒的な成績にもかかわらず、一軍での結果が伴わなかったことが年俸が伸び悩んだ要因と推察されます。
しかし、読売ジャイアンツへの移籍を機に、その状況が変わる可能性を秘めています。
彼の持つ長打力は本物だと思いますし、適切な指導と出場機会があれば、大化けする可能性を秘めた選手だと感じています。
まとめ
以上が、砂川リチャード選手の年俸や契約内容について詳しく解説してきました。最後にポイントをまとめたいと思います。
- 2025年の年俸は1000万円で3年連続同額: 砂川リチャード選手の2025年シーズンの年俸は1000万円で、2023年から3年連続で同額となっています。2022年の1160万円が現時点での最高年俸です。
- 出場機会を求めての交渉: 2024年オフの契約更改では、金銭面よりも出場機会を重視し、2度の交渉の末にサインしました。
- 「ロマン砲」の二面性: 二軍では5年連続本塁打王、3年連続打点王と圧倒的な成績を残す一方、一軍では結果を残せていませんでした。
- トレードで新天地へ: 2025年5月12日、福岡ソフトバンクホークスから読売ジャイアンツへ2対1のトレードで移籍しました。
- 移籍後の好スタート: 移籍後、5試合で2本塁打、4打点と早くも結果を出し始めています。
砂川リチャード選手のキャリアは、まさに「ロマン砲」という言葉に象徴されるように、大きな可能性と課題の両面を持っています。
二軍では圧倒的な成績を残しながらも、一軍ではその実力を発揮できずにいた彼にとって、今回の読売ジャイアンツへの移籍は大きな転機となるでしょう。
特に、主砲の岡本和真選手が負傷離脱中という状況も相まって、砂川リチャード選手には出場機会が与えられる可能性が高く、早くも移籍後の5試合で2本塁打を放つなど、その長打力を発揮し始めています。
今後、彼が読売ジャイアンツでどのような成長を見せるのか、そして来シーズンの契約更改ではどのような評価を受けるのか、非常に楽しみです。
特に、彼が望んでいた「出場機会」を得て、そのポテンシャルを開花させることができれば、年俸面でも大きく飛躍する可能性があるでしょう。
砂川リチャード選手の新天地での活躍に、今後も注目していきたいと思います!