日本人メジャーリーガーの先駆者として知られる野茂英雄さんの活躍から30年近くが経ち、現在では多くの日本人選手がMLBで活躍しています。
その中でも圧倒的な存在感を放っているのが、サンディエゴ・パドレス所属のダルビッシュ有投手です。
2012年にテキサス・レンジャーズでメジャーデビューを飾って以来、ダルビッシュ有選手は着実に成績を積み重ね、数々の日本人記録を塗り替えてきました。
特に2024年5月に達成した日米通算200勝は、日本人投手としては野茂英雄さん(201勝)、黒田博樹さん(203勝)に続く史上3人目の快挙です。
37歳という年齢ながら、ダルビッシュ有選手は防御率2.08と円熟味を増した投球を披露し、多彩な球種を駆使した知的な投球術で打者を翻弄しています。
本記事では、ダルビッシュ有選手の輝かしい通算成績や記録、そして彼が歩んできた道のりを詳しく解説します。
日本とアメリカの両国で成功を収めたダルビッシュ有選手の偉業を振り返りながら、彼の野球人生の軌跡をたどってみましょう
Contents
ダルビッシュ有の日米通算200勝
ダルビッシュ有選手は2024年5月19日(日本時間20日)、アトランタ・ブレーブス戦で7回無失点、9奪三振の圧巻の投球を披露し、日米通算200勝という偉業を達成しました。
この勝利は通算成績を日本プロ野球(NPB)で93勝、メジャーリーグベースボール(MLB)で107勝の合計200勝に押し上げる記念すべき一戦となりました。
ダルビッシュ有選手のこの200勝はすべて先発登板での達成であり、この記録はNPBとMLBを通じて史上初の快挙です。
また、通算200勝達成時点での敗戦数は124敗で、勝率.617は野茂英雄さんや黒田博樹さんを上回る高い数字となっています。
試合後のインタビューでダルビッシュ有選手は「今日で何とか決めたいという気持ちがあった」と語り、日本ハム時代からの長いキャリアや、支えてくれたファンへの感謝の気持ちを述べています。
37歳という年齢でも進化を続けるダルビッシュの姿勢は、若い選手たちにとっても大きな刺激となっています。
日本人MLB最多勝利数
画像引用元:Forbes
日本人投手のMLBでの通算勝利数において、長らく野茂英雄さんの123勝が最高記録とされてきました。
野茂英雄さんは1995年にロサンゼルス・ドジャースでデビューし、13シーズンにわたるMLBキャリアで123勝を挙げ、2度のノーヒットノーランも達成しました。
この記録は日本人選手がメジャーリーグで成功する道を切り開いた野茂英雄さんの功績を象徴するものでした。
その後、黒田博樹さんがロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースで活躍し、79勝を記録。
田中将大選手がニューヨーク・ヤンキースで78勝、岩隈久志さんがシアトル・マリナーズで63勝を挙げるなど、多くの日本人投手がMLBで実績を残してきました。
そして2024年現在、ダルビッシュ有選手は107勝を記録しており、野茂英雄さんの持つ日本人最多勝利記録まであと16勝と迫っています。
現役選手として今後も勝利を積み重ねる可能性があり、この記録更新も射程圏内に入ってきました。
ダルビッシュ有選手自身も野茂英雄さんの功績を尊敬しており、その記録に並ぶことができれば大きな意味を持つでしょう。
ダルビッシュ有選手は今年でMLB14年目になります。
野茂英雄さんの記録を超える可能性は十分あるのではないでしょうか?
ダルビッシュ有選手は2023年に6年契約を結んだことで話題になりましたね。
パドレスのダルビッシュ有投手(36)が9日(日本時間10日)、2028年までの6年総額1億800万ドル(約142億円)の再契約に合意した。
30代後半を迎える選手との契約は縮小の一途をたどる大リーグで、今年8月に37歳を迎える右腕が結んだ6年契約は“超異例”。
米メディアも「42歳まで!」と驚きを持って伝え、何よりダルビッシュ自身が10日(同11日)に本拠地サンディエゴのペトコ・パークで行われた記者会見で「この歳で6年は、ないこと。未だに信じられない。皆が “ドッキリ”を仕掛けているんじゃないか、と思っている」と語った。
引用:Forbes
契約終了まで在籍したとすると2028年までの17年間をアメリカで過ごすことになります。
ダルビッシュ有選手がこれまで通り大きなけがや不調がなく投げ続けることが出来たら、日本人MLB最多勝利数を塗り替えることになるでしょう。
ちなみに、日本人MLB勝利数トップ10は以下の通りです。
- 1位 野茂英雄(123勝)
- 2位 ダルビッシュ有(107勝)
- 3位 黒田博樹(79勝)
- 4位 田中将大(78勝)
- 5位 前田健太(66勝)
- 6位 岩隈久志(63勝)
- 7位 松坂大輔(56勝)
- 8位 大家友和(51勝)
- 9位 長谷川滋利(45勝)
- 10位 石井一久(39勝)
参照元:SPAIA
この中でMLBで現役の選手は、ダルビッシュ有選手、前田健太選手の2人です。
最近は今永昇太選手や山本由伸選手など日本人メジャーリーガーもどんどん増えてきているので、さらに多くの勝ち星を挙げる選手も増えてきそうですね。
今後の日本人選手の活躍に期待です!
過去に通算200勝を達成した投手は?
画像引用元:SPAIA
日本のプロ野球において、過去に通算200勝を達成した投手は26人います。
金田正一さんや稲尾和久さん、江夏豊さんなど名だたる方々が名を連ねています。
しかし、今世紀に入っての達成はまだ4人だけとここ最近はあまり達成者が現れなくなっています。
2000年以降の達成者は、
- 工藤公康さん(2004年)
- 野茂英雄さん(2005年)
- 山本昌さん(2008年)
- 黒田博樹さん(2018年)
となっています。
その原因は分業制やローテーションの確立、メジャー挑戦が考えられます。
分業制とは、先発投手や救援投手など役割が決められることを言います。
昔は役割があまり決まっておらず、先発をしたり救援をしたりして勝利を挙げていたそうです。
最近は先発も救援もする投手は見ないですもんね。
ダルビッシュ有選手が史上初めての全て先発での200勝投手という点からも分かります。
また、ローテーションの確立も挙げられます。
昔は中1日や中2日で先発をするということも珍しくなかったそうです。
現在は怪我などを考慮して中6日での先発が一般的です。
登板数が減ることで勝利数も減りますもんね。
そして、NPBで活躍したらメジャーに行く選手が増えたことです。
NPBよりもレベルの高いMLBで投げるわけですから、勝利数は減ってしまうと考えられます。
こういった理由から200勝投手は現れにくくなっており、ダルビッシュ有選手が200勝を達成すると6年ぶりの達成者となります。
また、これまでに日米通算200勝を達成した投手は野茂英雄さん、黒田博樹さん、ダルビッシュ有選手の3人しかいません。
この時代に日米通算200勝達成することがとてつもなくすごいということがわかりますね!
過去に日米通算200勝を達成しているのは野茂英雄(日78+米123=合計201勝)と黒田博樹(日124勝+米79勝=合計203勝)の2人だけ。
引用:YAHOO!JAPAN
日本人投手初の30球団からの勝利
画像引用元:JSPORTSコラム&ニュース
ダルビッシュ有選手は、日本人投手として初めてMLB全30球団から勝利を挙げる偉業に挑戦しています。
この記録は、MLBでも極めて稀なものとされ、これまで達成したのは21人のみです。
ダルビッシュ有選手は2023年7月29日のレンジャーズ戦で勝利を挙げ、かつて所属していた古巣チームから初勝利を記録しました。
この時点で、未勝利の球団はオリオールズのみとなりました。
その後、オリオールズ戦が2023年8月14日(日本時間15日)に予定されており、この試合で30球団勝利の達成が期待されましたが、7回を投げて8安打4失点で敗戦となり、記録達成はなりませんでした。
この「30球団勝利」という記録は、単に統計上の数字を超えて、投手としての汎用性と適応力を示す指標でもあります。
異なるリーグ、異なる球場環境、そして多様な打線に対応して勝利を収めることは、投手としての総合力を証明するものです。
ダルビッシュ有選手は現在も現役選手としてプレーしているため、今後再びオリオールズ戦で登板する機会があれば、この記録に挑む可能性があります。
彼のキャリアは既に多くの偉業で彩られており、30球団勝利達成が加われば、日本人選手としてMLBで新たな歴史を築くことになるでしょう。
ダルビッシュ有の輝かしい記録
画像引用元:Yahoo!ニュース
史上3人目の日米200勝達成、日本人投手初の30球団からの勝利への挑戦とダルビッシュ有選手の大記録について紹介してきましたが、他にも多くの記録を持っています。
ダルビッシュ有の奪三振記録
ダルビッシュ有選手は、日米通算で卓越した奪三振記録を持ち、NPBとMLBの両方で歴史的な功績を残しています。
日米通算奪三振数は3,253(NPB: 1,250、MLB: 2,003)を記録しており、この記録は日本プロ野球とメジャーリーグの両方で長期間にわたり安定したパフォーマンスを維持してきたことを示しています。
NPBでの活躍時代には、2007年から2009年まで3年連続でパシフィックリーグの奪三振王を獲得。防御率1点台を維持しながら、圧倒的な奪三振能力を発揮しました。
MLBに移籍した後も、その奪三振能力は健在で、2023年8月14日には野茂英雄さん(1,918奪三振)を抜き、日本人投手としてMLB歴代最多奪三振記録を樹立しました。
さらに、MLBデビューから13年目となる2024年9月22日には、MLB通算2,000奪三振を達成し、日本人投手として初の快挙となりました。
ダルビッシュ有選手と野茂英雄さんは、MLBとNPBの両方で1,000奪三振以上を記録し、プロ通算3,000奪三振以上を達成した唯一の日本人投手です。
ダルビッシュ有選手は、自身が憧れていた野茂英雄さんの記録を超えたことで、「野茂さんと同じリーグにいることが光栄だ」と語っています。
現在も現役選手として活躍中のダルビッシュ有選手は、さらなる記録更新が期待されています。
特に日米通算奪三振で歴代2位の米田哲也(3,388奪三振)への到達も射程圏内にあり、彼の奪三振記録は卓越した技術と長期的な成功を象徴するものとして、日本とアメリカ双方で高く評価されています。
昨日の試合で野茂さんが持つMLBでの日本人最多奪三振記録を塗り替えることができました。
野茂さんはほとんどストレートとフォークのみでの記録なので改めて偉大さを感じました。
あと今日37歳になりました。 pic.twitter.com/qmhzOlmlYl— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) August 16, 2023
パドレスのダルビッシュ有は現地8月14日(日本時間15日)、本拠地ペトコパークでのオリオールズ戦に先発登板すると、6奪三振をマークし、MLB通算奪三振数で野茂英雄氏を抜いて日本人歴代トップに躍り出た。
最年長開幕投手
ダルビッシュ有選手は、2024年の韓国・ソウルでのドジャース戦で開幕投手を務めました。
ドジャースの大谷翔平選手との初対決はとても盛り上がりましたね!
なんと37歳7か月での開幕投手は、メジャー全球団の開幕投手の中で最年長でした。
また、これが自身4度目の開幕投手で、田中将大投手に並んで日本人最多タイ記録となりました。
さらに2004年の野茂英雄さん、2022年の自身の持つ日本人開幕投手の最年長記録(35歳7ヶ月)を更新しました。
2年ぶり4度目の開幕投手は田中将大(ヤンキース、現楽天)に並び日本投手最多。37歳7カ月での先発登板は自身の日本投手最年長記録を更新した。
引用:サンスポ
野茂英雄と並ぶMLB実働12年
ダルビッシュ有選手は昨年でメジャー実働12年目となり、野茂英雄さんが持つ日本人投手最長年数に並びました。
ダルビッシュ有選手は2028年までの契約を結んでおり、2025年の今年もMLB13年目のシーズンを迎えていますので、単独トップになることはほぼ間違いないと言えるでしょう。
ちなみに日本人選手の最長記録は、イチローさんの19年です。
ダルビッシュ有選手が現在結んでいる6年契約を終えても、まだ16年なのでこの記録を抜くのは難しそうですね。
ダルビッシュは大リーグでの実働年数(出場した年数)が12年目。日本人選手ではイチローが通算19年出場しているが、投手の実働12年は野茂に並ぶ最長となった。
引用:日刊スポーツ
パドレスがダルビッシュ有と42歳まで契約延長した理由は?
画像引用元:full-Count
2023年に36歳という年齢にも関わらず、6年総額1億800万ドル(約141億円)の長期大型契約を結んだダルビッシュ有選手。
「いまだに信じられない。ドッキリを仕掛けられているんじゃないか」と当の本人も驚いていました。
メジャーリーグで36歳以上の選手が6年以上の複数年契約を手にするのは史上初ということで、本当に珍しいことのようです。
では、なぜパドレスはダルビッシュ有選手と42歳まで契約を延長したのでしょうか。
この大型契約について、パドレスのAJ・プレラーGMは、
「オフのトレーニングやピッチングへの意識を見れば、なぜ彼が球界最高クラスのパフォーマンスを出せるのかが分かる。年齢と共に成績が下降するようなタイプの選手ではなく、息の長い活躍が期待できる」というコメントをしています。
野球に対する姿勢が評価されて、今回の契約に至ったようですね。
年齢が高くなるにつれ、トレーニング方法や身体のケアがより一層重要になってくると思いますから、ダルビッシュ有選手のような高い意識を持っているということは長く活躍するために非常に重要な部分だと言えますね。
実際のところ、契約の前年にメジャー自己最多タイの16勝を挙げるなど、37歳となった現在も年々成長し続けています。
40歳を過ぎてもバリバリ活躍してくれそうですね!
他には、大型契約を結んだ理由はダルビッシュ有選手の投球スタイルにあるという考えもあります。
ダルビッシュ有選手は、11種類の変化球を投げ分け、さらにその変化球を常にマイナーチェンジし、調整しているそうです。様々な変化球を投げ分けて打者を翻弄する投球スタイルであるため、攻略しづらいのではないでしょうか。さらに、常に変化球をマイナーチェンジされては、なおさら攻略できないですね。
また、投球スタイルも適宜変えているそうです。
メジャーに移籍した2012年当時はフォーシーム主体でしたが、今ではカットボールが主体で、スライダーが中心だった時もありました。
年を取るにつれ身体の衰えはあると思うので、自分の身体とも相談しながらどういう球を投げれば打ち取れるかということを考えているのでしょう。
メジャーでは30代後半の選手はパフォーマンスが大きく衰えると考えられているそうですが、ダルビッシュ有選手にはこの常識を覆してほしいですね!
まとめ
今回の記事では、ダルビッシュ有選手のメジャーでの成績や樹立した記録について詳しく説明してきました。
最後に簡単にまとめてみたいと思います。
- 史上3人目の日米通算200勝を達成し、初の全て先発での日米通算200勝投手となる。
- 日本人投手初のメジャー30球団からの勝利まであと1球団。
- MLB日本人選手最多奪三振、MLB史上最速1500奪三振という記録を持っている。
- 2024年に最年長での開幕投手を務めた。
- 野茂英雄さんと並び、日本人投手最長年数を誇る。
- 36歳以上の選手史上初の6年以上の複数年契約を手にした理由は、トレーニングやピッチングへの意識の高さや変化し続ける投球スタイルにある。
ダルビッシュ有選手は、様々な記録を樹立していることが分かりましたね。
今年でMLB13年目、38歳を迎えますが、現在も成長を続けパドレスのエースとして活躍しています。
日米通算200勝や2000奪三振などものすごい記録が達成される日も近いでしょう!
契約終了時は42歳とまだ先は長いので、これからもたくさんの記録を樹立してくれるはずです。
ダルビッシュ有選手の今後の活躍に注目です!