プロ野球中日ドラゴンズで活躍する小笠原慎之介選手は、高校時代から注目を集めていた逸材です。
東海大相模高校で甲子園優勝を経験し、侍ジャパンU-18でも日本代表として世界の舞台で輝きました。
最速152km/hの速球を武器に、高校野球の頂点に立った小笠原慎之介選手。
その輝かしい高校時代の軌跡と、プロ入り前から期待された才能について詳しく見ていきましょう。
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2015年夏の甲子園で優勝投手に!
画像引用元:Number
小笠原慎之介選手が最も輝いたのは、2015年夏の第97回全国高等学校野球選手権大会でした。
東海大相模高校のエースとして、チームを45年ぶりの優勝へと導く大活躍を見せました。
大会を通じて安定した投球を見せた小笠原慎之介選手。
初戦から注目を集め、準々決勝では初先発を任されるなど、徐々にその存在感を増していきました。
そして、最後を飾る決勝戦では、まさに伝説となる熱投を披露することになります。
決勝の仙台育英高校戦では完投で優勝投手
決勝戦の相手は強豪・仙台育英高校。
小笠原慎之介選手は9回を投げきる完投勝利で、チームに優勝をもたらしました。
161球という球数からも、その熱投ぶりがうかがえます。
しかし、小笠原慎之介選手の活躍はマウンド上だけにとどまりませんでした。
9回表、スコアが6対6の同点という緊迫した場面。小笠原慎之介選手は打者としても勝負強さを発揮し、勝ち越しとなる貴重なソロホームランを放ちました。
投打にわたる活躍で、チームの優勝に大きく貢献したのです。
2015年夏の甲子園での成績
2015年夏の甲子園における小笠原慎之介選手の成績は、以下の通りです。
- 5試合に登板し、3勝を挙げる
- 通算26回1/3を投げ、23奪三振を記録
- 防御率は3.08
この素晴らしい成績は、小笠原慎之介選手の実力の高さを如実に物語っています。
特に決勝戦での完投勝利は、彼の持つ精神力の強さも証明しました。
2014年夏の甲子園での成績
画像引用元:Sportiva
小笠原慎之介選手は2年生の時から甲子園の舞台を踏んでいます。
2014年夏の第96回全国高等学校野球選手権大会では、東海大相模高校の一員として初戦に登板しました。
初戦の相手は盛岡大附属高校。
小笠原慎之介選手は1回1/3を投げ、無失点3奪三振と好投を見せました。
チームは惜しくも初戦敗退となりましたが、この経験が翌年の大活躍につながったと言えるでしょう。
また、この大会で小笠原慎之介選手は「140キロカルテット」の一員として注目を集めていました。
2年生ながら、すでにその実力は高く評価されていたのです。
左投手で史上3人目の150km/h超
画像引用元:カナロコ
小笠原慎之介選手の最大の武器は、何と言ってもその速球です。
2015年夏の甲子園では、最速152km/hを記録。
これは左投手としては史上3人目の快挙でした。
甲子園で左投手が150km/hを超える球速を記録したのは、以下の3人のみです。
- 辻内崇伸選手(大阪桐蔭高校):2005年夏、156km/h
- 菊池雄星選手(花巻東高校):2009年夏、150km/h
- 小笠原慎之介選手(東海大相模高校):2015年夏、152km/h
この記録は、小笠原慎之介選手の身体能力の高さを示すと同時に、彼の投球の迫力を物語っています。
高校生とは思えない球速で、打者を圧倒する姿は多くの野球ファンの記憶に刻まれました。
侍ジャパンU-18での活躍
画像引用元:野球日本代表侍ジャパンオフィシャルサイト
高校野球での活躍が認められ、小笠原慎之介選手は2015年の第27回WBSC U-18ベースボールワールドカップに、侍ジャパンU-18の一員として出場しました。
この大会で小笠原慎之介選手は、オーストラリア戦に先発として登板。
6イニングを3安打1失点、9奪三振という素晴らしい投球を披露しました。
特に、4者連続三振を含む9奪三振は、世界レベルでも通用する実力を証明するものでした。
小笠原慎之介選手自身も、「特別ですよ。だって世界ですもん」と、世界大会での登板に喜びを表現。
マウンド上でも、ベンチ裏でも笑顔を見せる姿が印象的でした。
この試合を含め、侍ジャパンU-18は圧倒的な強さを見せ、8戦全勝で優勝を果たしました。
小笠原慎之介選手の活躍は、チームの勝利に大きく貢献したと言えるでしょう。
小笠原慎之介選手は何がすごい?
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小笠原慎之介選手の高校時代の活躍を見ると、彼の素晴らしさが多方面にわたっていることがわかります。
まず、その圧倒的な投球能力です。最速152km/hの速球はもちろん、スライダーやチェンジアップなど変化球も巧みに操ります。
3年生夏の神奈川県大会では、27イニングを投げて30奪三振、防御率0.00という驚異的な成績を残しています。
次に、重要な場面での強さが挙げられます。
甲子園決勝という最も重要な試合で完投勝利を挙げ、さらには自らホームランまで放つという精神力の強さは特筆に値します。
また、早熟な才能も光ります。
1年生の春からベンチ入りを果たし、2年生の夏には甲子園出場を経験。
3年間を通じて着実に力をつけ、頂点に立ったのです。
さらに、世界レベルでも通用する実力を持っていることも、侍ジャパンU-18での活躍が証明しています。
これらの要素が組み合わさり、小笠原慎之介選手は高校生ながら「左投手ではナンバーワン」と評される存在になったのです。
中日ドラゴンズのドラフト1位で球団史上最高条件で契約
画像引用元:中日ドラゴンズオフィシャルサイト
高校での輝かしい実績を持つ小笠原慎之介選手は、2015年のプロ野球ドラフト会議で中日ドラゴンズから1位指名を受けました。
中日ドラゴンズの中田スカウト部長は、小笠原慎之介選手を「左ピッチャーではナンバー1」と高く評価。
特に右打者の懐に食い込む直球を絶賛し、「角度、球威、キレともアマチュアではトップクラス」と評しました。
また、悪天候でも動じることなく投げる精神力も高く買われました。
指名権を獲得した中日ドラゴンズは、小笠原慎之介選手と契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円(いずれも推定)という、高卒選手としては球団史上最高条件で仮契約を結びました。
この契約内容からも、球団が小笠原慎之介選手に寄せる期待の大きさがうかがえます。
入団に際し、小笠原慎之介選手は前年限りで退団した川上憲伸投手の背番号11を継承することになりました。
これもまた、球団が彼を将来のエースとして期待している表れと言えるでしょう。
まとめ
小笠原慎之介選手の高校時代の活躍を振り返ると、その才能の輝きに改めて驚かされます。最後に簡単にポイントをまとめたいと思います。
- 2015年夏の甲子園で東海大相模高校を45年ぶりの優勝に導く
- 決勝戦では完投勝利に加え、勝ち越しホームランも放つ大活躍
- 左投手として史上3人目となる150km/h超えを記録
- 侍ジャパンU-18でも実力を発揮し、世界大会優勝に貢献
- 高校通算成績は圧巻で、3年夏の県大会では防御率0.00を記録
- 中日ドラゴンズからドラフト1位指名を受け、球団史上最高条件で入団
これらの実績は、小笠原慎之介選手が持つ卓越した才能と努力の結晶と言えるでしょう。
高校時代から「左投手ではナンバーワン」と評された彼の活躍は、多くの野球ファンに感動を与え、プロ野球界からも大きな期待を集めました。
ポスティングシステムでのメジャー挑戦を表明している小笠原慎之介。
来シーズンは世界の大舞台での活躍に期待が高まりますね!